「背中広告」東京で拡大 2000人がリュックにディスプレイ

背中やリュックにディスプレイをつけ、広告を配信する「背中広告」が都内で拡大している。スタートアップの「senaka ad」が2022年にサービスを開始した。
フィクション・スタートアップ 2024.02.03
誰でも

背中やリュックにディスプレイをつけ、広告を配信する「背中広告」が都内で拡大している。スタートアップの「senaka ad(セナカアド)」が2022年にサービスを開始し、すでに2000人がディスプレイで広告を配信している。

1時間の装着で1000円の収益が得られる仕組みで、副業として登録する人も多い。利用者は増えているが、「人目が気になる」「やりたいけど恥ずかしい」という声も多く、課題となっている。

代表のセト・コウタ氏は「前を歩く人の背中に広告が流れていれば、自然と目線を向けるのではないか。他の広告媒体よりエンゲージメントは高いはず」とコメントした。

実際に広告出稿しているあるスーツブランドは、自社の製品を着用した人にディスプレイでの広告配信を依頼している。

※この記事の人物・内容はフィクションです

リアルな話

いま、広告の展開場所は拡大しています。最近だとタクシーやゴルフカートなどが富裕層向けの広告媒体として利用されるケースが増えています。モニターが付いていて、そこに広告や広告、滞在時間が表示されるトイレなんかも見かけるようになりましたね。バカンという、混雑状況を可視化するというスタートアップがやっています。

また、面白いのはエレベーター広告。パターンは2つあって、プロジェクターを扉などに投影するケースか、エレベーター内の上部にモニターを付けて広告を流すケースです。前者は、主に商業ビルのなかで使われていて、株式会社東京というシンプルにして記憶に残るインパクトのある社名のスタートアップがシェアを伸ばしています。

面白いのは後者。mark&earthというスタートアップは、まさにこの「エレベーター広告」を展開していて、すでに首都圏を中心にマンションなどに設置を進めているとか。

HPには、なるほど!なメリットが記載されていました。

電車内やタクシー内のサイネージ広告と比較して、エレベータは密室空間で複数人が利用するため、利用者が緊張状態にあるという特徴があります。会話やスマホを見ることが少なくなり、思わず階数を見上げてしまうように利用者の関心をモニターに惹きつけることが可能です

あの時間、体が硬直する感じがしてイヤです(笑)。海外では「Hi, how are you doing ?」などと話しかけていて、さすがフランクな文化だなと思いますが、実は「気まずいからしゃべっておこう」という理由だとの話を聞いたことがあります。

少し話がそれましたが、では、マンションのエレベーター広告は、媒体としてどうなのか。何よりもすごいのはターゲティング力。マンションは、物件概要などをネットで調べられるので、世帯年収や、ざっくりとした家族構成が推定できます。実際に「MIAGERU」を導入した大手デリバリーチェーンは、「広告配信エリア店舗の月間売り上げが昨年対比2倍となるほどの広告効果をあげた」(Forbes JAPAN)といいます。

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